✓
省エネ、創エネ、ゼロエネ、昨今もエネルギーや地球環境問題に敏感です。
もちろん、大事なことです。
ただ、思うのはエネルギーを使う設備機器、生み出す設備機器よりも「保持」する建築物にまず焦点を合わせたいのです。
必要な室内環境とは何かをもっと住み手と共感していかなくてはならないと思っています。
青森は寒冷地だということばかり意識されていますが、
昨今は地球環境のせいで発生する夏の異常昇温の対策も大事だと考えます。
つまり、熱対策に富み快適な空気環境が可能な家であることです。
また、単純にそういったハードスペックだけに特化した住まいも人間の住まいとして感性面、常識面、エモーショナル性などを考えると、良い住まいとは言えないと思います。
家の中には日向に反して心地いい日陰はつくれているか、
生活を楽しむきっかけはあるか、日常と非日常の区別にストレスは無いか、など。
寒い暑い狭いなどの物理的なストレスと同様、
楽しい優しい心地いいという心で出す答えを建築するのは非常に難しく、
つくり手と住み手の感性が合っていないと適えられません。
少し奇抜なアイディアだから楽しい空間になるかと言えば全くそんなことは無いし、
発想が従来と違っているから素敵なデザインかというと、それも絶対有り得ません。
消化されないデザインの究極は、目的が明確で理に適っていること。
楽しい心地いい空間は、今も未来もズレないコンセプトがあること。
つまり、住み手の心と設計者の感性です。
モダンな建物はソフトが溢れる共同制作物だと考えています。